大濠能楽堂での雅楽公演
昨年に引き続き、今年も福岡市大濠能楽堂にて、
来る、12月13日(日)筑紫楽所の雅楽公演がございます
藤村医院歯科の受付事務、森 恒治が龍笛(横笛)を奏し、私、藤村哲之が司会を務めさせていただきます
ここで、今一度「雅楽」「舞楽」の説明と当日の演目についてご紹介します
雅楽:雅楽が最初にアジア大陸から伝来したのは、6世紀の後半から7世紀の初期頃であり、日本では佛教音楽や宮廷音楽として受容されました
それ以来、200~300年の間に、伝来した器楽と舞が日本化し、またその影響を受けた新しい楽曲が製作され、内容も次第に組織的となり、総合古典音楽として今日まで伝承されています
中国の唐の時代に伝来した系統の楽を「唐楽」、中国東北地区や朝鮮半島系統の楽を「高麗楽」の名称のもとにまとめられました。本来雅楽は、管弦・歌物と舞楽の二つのパートでありますが、今回の演奏会では舞楽のみとなっております
舞楽:舞楽には「唐楽」と「高麗楽」があります。原則として「唐楽」の伴奏によって舞われる舞楽を「左舞」といい、舞台の左より進んで舞台に登ります。主として赤色系統の装束で鳳笙(ほうしょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の三管と鞨鼓(かっこ)、太鼓、鉦鼓(しょうこ)の三鼓の奏楽に乗って舞います
「高麗楽」の伴奏によって舞う舞楽を「右舞」といい、舞台の右から進んで舞台に登ります。主として緑色系統の装束で、鳳笙を用いず、龍笛の代わりに高麗笛、鞨鼓の代わりに三の鼓を用い、拍子に合わせて舞います。しかし、「唐楽」であっても「右舞」に編入された曲もあります
本来、雅楽は神佛を供養する奉納の音楽でありました。舞台は色鮮やかな朱色の欄干(らんかん)で囲まれ、緑色の方形の敷布を敷き、「天円地方」(天空は円く、大地は方形)の野外で演じられていた伝統を伝えております
演目
振鉾:舞楽の最初に舞われる儀式的な舞曲で、天地の神と祖先の霊に祈りを捧げ舞台を清めるという意味を持っています
迦陵頻:今日では子供が舞う舞(童舞)として定着しています。天平8年に今のベトナム南部にあたる林邑(りんゆう)の僧、佛哲(ぶってつ)が日本に伝えた曲で、インドの祇園精舎の供養の日に、迦綾頻伽という霊鳥が飛んできて、舞ったありさまを模していると伝えられています。曲の途中より、飛びはねながら舞台を廻る舞の手が特徴です
桃李花:唐の高宗(650~683)の時代の曲で、三月三日の曲水の宴に奏されたと言われている「左舞」です。また、近衛府武官の装束と言われる蛮絵装束を付けて舞う「文舞」・「平舞」であります。今回は筑紫楽所の四人の女子によって舞われます
蘭陵王:この舞も「迦綾頻」と同様に佛哲が伝えた曲の一つです。この曲には大変有名な故事がありますので、ご紹介致します。西暦590年頃に中国に誕生した北斉という国の王「蘭綾王・長恭」は、顔が美しい将軍であったので、味方の士気を揚げるため、つねに獰猛な仮面をかぶって軍の指揮をとり、勝利を収めていました。周という国の大軍を金庸城にて破った時、その勝利に喜んだ兵士達が、敵をうち破るありさまを曲にし、舞をつくったのが、この舞曲であると言われています。撥(バチ)を持ち舞う姿に、勇敢な王の姿を彷彿とさせ、面の頭には龍が付いていて、どことなく日本の戦国時代の兜に似ているのも特徴といえます
白浜(ほうひん):一名「栄円楽」とも呼ばれ、「白浜」の名は朝鮮の地名から起こったものと伝えられています。舞人は右方の蛮絵装束を用います。楽は最初高麗笛と篳篥の主管だけによる「序吹」と呼ばれる無拍節の部分から始まり、合奏になると四人の舞人が舞台に上がり舞が始まります。中程になると舞人が左右に向き合って跪き右肩袒となり、今度は四人が輪を作って舞います。この辺が一番華やかな舞振りで、美麗な袖を翻しながら舞台の四面四隅を背合わせに、あるいは向き合って一周する態は殊に趣きが深く「栄円楽」の名は恐らくこの輪を作って舞う華やかな姿から起こったものではないでしょうか
筑紫楽所プロフィール
筑紫楽所は、春日市の平田台にある春日山雅楽御堂を本拠地とし、宮内庁楽部の楽師の先生方より直接指導をうけている雅楽演奏団体です
筑紫野市の正行寺雅楽部として、昭和32年に発足して以来、三宝供養を本旨とする雅楽の精神を受け継ぎ、世界最古の伝統音楽を現代にという社会的使命のために、積極的に活動をしています
海外公演にも取り組み、1993年のロンドン公演以来、中国や韓国の伝統音楽との共演など、文化の輪を世界へと広げ、また近年は「博多座こけらおとし公演」や「九州国立博物館オープニングセレモニー」等々にも参加
2004年には「第12回福岡文化賞・交流部門」を受賞しました
平成21年12月13日(日曜日)
午後2時開演(1時30分開場)
会場:大濠公園 能楽堂
入場料:全席指定3,000円
チケット取扱所
大濠公園 能楽堂:092-715-2155
チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード 331-435)
お問合せ:筑紫楽所 092-922-2124
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